アレルギー性接触皮膚炎の原因物質
現在、アレルギー性接触皮膚炎の原因として報告されているアレルゲンには、日用品から植物、医薬品などさまざまなものがあります。
いちど使ったり、触れたりするだけなら問題がなくても、くりかえし接触するうちに感作※する可能性があります。そのため、以前は問題なかったからといって安心できません。
また、何がアレルゲンになるかが人によって異なるだけでなく、その反応のでやすさにも個人差があります。
※感作(かんさ)
アレルギーの原因となる物質に対し抗体を作ってしまうことで、一旦感作されると原因アレルゲンの侵入により反応が生じる状態になること。
スギ花粉に感作されるとスギ抗体を作ってしまうので、スギ花粉の侵入により花粉症を繰り返すのと同じ。
日用品
金属 | 貴金属、ニッケル合金(ピアスなどのアクセサリー)、 ニッケルメッキ、電子部品、歯科用合金、時計、 チャック、コイン、鍵、ベルトのバックル、インク、 絵の具、セメント、なめし剤、革製品(靴、ブーツ、 グローブなど)、エナメルなど |
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樹脂 | 接着剤、コーティング剤、インク、ニス、ワックス、 塗料、化粧品、靴、バッグ、時計のベルト、 帽子、ベルトなど |
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ゴム製品 | ベルト、靴、ゴーグル、イヤホン、ヘッドホン、 医療用手袋、マスク、ウェットスーツ、マット、 コード、ホース、接着剤、消しゴムなど |
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香料 | 化粧品、香水、石鹸、シャンプー・リンス、 トイレットペーパー、外用剤など |
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染料 | 毛染め、織物、毛皮などの染料、インク、 ヘナタトゥなど |
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防腐剤 | 衣類の仕上げ剤、接着剤、塗料、食品、石鹸、 化粧品、外用剤など |
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抗菌製品 | 衣類、家具、洗面器具、台所用品などに含まれる殺菌・消毒剤など | |
医薬品 | 抗菌外用薬、抗真菌外用薬、ステロイド外用薬、 抗炎症外用薬、ワクチン、点眼薬などに含まれる 成分など |
食品※※
食物 | 豆類、木の実、穀類(玄米、そば、オートミール、 小麦、小麦麦芽など)、野菜(ホウレンソウ、 レタス、かぼちゃ、キャベツ、じゃがいも 、玉ねぎ、ワラビ、パセリ、レンコンなど)、 マッシュルーム、マイタケ、海苔、レバー、牛肉、 牡蠣、鮭、ほたて、ニシン、干し鱈、たこ、カニ、 ジャコ、卵黄など |
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飲料 | 日本茶、紅茶、ココア、コーヒー、 ワイン、ビールなど |
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香辛料 | カラシ、しょうが、唐辛子など | |
嗜好品 | チョコレート、タバコなど |
※※食品では、刺激性接触皮膚炎や接触蕁麻疹を誘発するほかに、含有する微量元素(金属)がアレルゲンとなることもある
植物※※※
キク科植物 | 菊、レタス、サラダ菜など | |
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ユリ科植物 | 玉ねぎ、長ねぎ、ニンニクなど | |
アブラナ科 | 大根、ブロッコリーなど | |
セリ科 | セロリ、三つ葉など | |
ウルシ科 | ウルシ、ツタウルシ、ハゼノキなど |
※※※植物も、刺激性接触皮膚炎や接触蕁麻疹を起こすほか、職業性接触皮膚炎では難治化することもある
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